だからこそたいせつなカップルの絆。

多くの生き物は単体では次の世代を残すことはできません。

2つの遺伝子が出会い、融合し、新たな生命として誕生します。

人の場合は精子は男性の体内に卵子は女性の体内にあり、それが出会って初めて受精の可能性が出てきます。

ですから、赤ちゃんの誕生にはセックスは欠かせないものです。

けれども、「精子と卵子の出会い」を医療がになう人工授精や、体外受精,顕微授精となると「ノンセックスで妊娠にチャレンジ」ということになります。

タイミング法では,ふたりのあいだのセックスはとても重要でした。

精子と卵子の出会いを女性の体内で期待するため、排卵される時期にタイミングよく触れ合う必要があったからです。

ところが、高度生殖医療では必要なくなる。

セックスが「授かる」という意味を持たなくなってしまう。

これはある意味たいへんなことかもしれません。

義務的なセックスや妊活サプリのベジママを飲む習慣から解放されてホッとするという人もいましたが……。

ふたりのあいだの触れ合いという意味でのセックスまで消滅してしまうのは、やはり問題です。

高度生殖医療だからこそ、忘れてほしくないのが、夫婦の絆、触れ合うという行為です。

セックスには子どもを授かるという目的だけではなく、お互いの愛を確かめるという意味合いもあるはずです。

しかし、不妊治療をしていると、ついお互いに義務になってしまいがちです。

とてもデリケートな夫婦の触れ合いという部分に、医師という他人が介入してくるだけに、考え方、見かたを変えることが必要かもしれません。

「子づくりには関係ないかもしれないけれど、でも…」という気持ちを、お互いが持ち続けることが本当にたいせつです。

*私たちの夫婦生活はまったく問題なし。

ふたりの愛情は変わらないので。

そんなことを気にする人がいるのでしょうか!?どうしても気になるのなら、移植日に近い日にセックスをして、その日にできた子どもだと思い込めばいいと思います(笑)。

森としては、できるだけ自然に近い形で妊娠するのがよいと考えていますが、手段を尽くしても妊娠できなかった場合、体外受精にとくに抵抗はないと思います(仮定の話になりますが……)*最終的に出産、という形をとるのであればまったく抵抗はありません。

むしろ、治療方法の一環としてとらえていました。

*体外受精は、卵子と精子の偶然の出会いという神秘さに欠けてしまうということに、ためらいを感じていたけれど、実際経験してみて「ノンセックス」などという感覚は全然ありませんでした。

それは、ふたりの子どもという意味では変わらないからだと思います。

ここまで治療の段階を踏んできたという気持ちが、ふたりでつくったという充実感につながっているせいか、「ノンセックス」を指摘されたところで「?」な気分です。

IVFLesson11.体外受精では、パートナーシップをより強くする。